白馬・戸隠・小布施 旅行記 (2012.5.3 〜4)

アクアシルバー

2012年05月11日 01:05

我が家の黄金週間はキャンプではなく「旅行」と毎年決めておりまして、今年は家族4人で久々に北信濃路を巡ってきました。

今回は備忘録でもあるので、ちょっと長い文章ばかりです。運転中に良い景色等が現れるため撮影ができず、写真が少ないのも残念です(車窓のビデオは奥さんが撮っていましたが)。



1日目(2012.5.3)

朝7時20分、愛車デリカD:5 に乗り込み名古屋の自宅を出発、鳴海I.Cから名二環・東名高速 を経て中央道へ。天気は曇。目的地である長野県北部の天気予報は雨で気が重い。

土岐付近でやや渋滞ぎみになるも、すぐにクリア。CBCラジオからはレポドラが恵那峡S.Aで中継している様子が流れてきて、もう少し早ければ遭遇できたのに…と、ちょっと残念。

小雨降る中、恵那峡S.Aで小休止。ほんの2ヶ月弱の間にリニューアルされていて、レストランは少し高級志向にシフトされた様子。と、先程の中継を終えて機材をCBCの中継車であるプリウスαに片付けているレポドラを発見。声を掛けてちょっと雑談させてもらったら、レポドラ特製ティッシュボックスをいただいた。

恵那山トンネルを抜けると澄んだ空気に薄日が差していた。あちこちに満開の八重桜が見える。赤やピンクや白のハナモモも咲き、飯田からは白い花をつけたリンゴ畑が広がる。南アルプスには雪が残り、雪形を形成している。その中腹あたりにほぼ一直線に長く細い雲がたなびく。山の上からみたら見事な雲海であろう。

駒ヶ岳S.Aで再び休憩。行列していた生いちごジュースなるものを飲んでみる。甘酸っぱくて美味い。駐車場の誘導係のガードマンが皆んな怠けていて危険だったので、たまたま通りかかったNEXCO中日本のパトロールカーに改善を求めたら即座に対応、ガードマンたちはしっかり仕事を始めた。

伊北付近で事故渋滞に捕まり34分のロス(長女計測による)。岡谷J.C.Tからの長野道では遅れを挽回すべくペースアップ。道路上の吹き流しがこの時期こいのぼりに変わっていることに子供たちは喜んでいる。

正面に小さく見え始めた白馬の山がだんだん大きくなってきた頃、梓川S.Aでランチタイム。コンシェルジュに立ち寄ると子供向けに手作りのミニこいのぼりを配っていて大盛況。DOUTORでサンドとコーヒーを買い、屋外の小高い丘のベンチでいただくランチはとても幸福。

さて、ここで今後のルート検討。実は長野県は雨予報だったので、このまま高速で長野まで行き早めにホテルにチェックイン、館内の施設で遊ぼうと考えていたが、意外にも薄曇りで経過している。そこで白馬経由で車窓を楽しみながらホテルを目指すことにした。

豊科I.Cから高瀬川沿いを走り大町に出て、R.147で木崎湖、青木湖に差し掛かる。ちょうど桜が満開。残雪の五竜岳や白馬岳を眺めながらオリンピック道路で八方へ。今シーズン最後のスキーやスノボを楽しむ人たちが見える。車外に出るとさすがに空気が冷んやりしている。来シーズンは必ず白馬へスキーに来たいと思って止まない。

白馬村内で日用品を買ったあと、いよいよ飯綱高原にあるホテルへ向ける。白馬駅の脇からR.406に入り、国道とは名ばかりの狭い山道を上る。ぐんぐんと高度を上げると峠に見晴台が現れ、白馬の山々を大迫力で眺めることができる。

雨の降りだした中、デリカD:5はさらに高度を増してゆく。駆動モードは4WD AUTO、シフトモードはDS、パドルシフトを駆使し、マルチリンクの足回りを従え、ワンボックスらしからぬ走りで次々に現れるタイトコーナーをクリアしていく。踏めばキチンと効くブレーキ、リブボーンフレームによる剛性の高いボディなど、悪路や悪天候になるほどデリカD:5は生き生きしてくる。このクルマを所有する歓びを大いに感じるシーンである。同乗者がいることも忘れて…。

奥裾花のミズバショウで有名な鬼無里を過ぎる頃には、雨は小降りとなる。さらに狭い県道を走ること40分、やっと戸隠に出る。ここからバードラインを下っていくと、今夜の宿がある飯綱高原へと至る。

17時、「ホテルアルカディア ふたつとない景色」に到着。時折霧が立ちこめ雨足が激しくなる中をチェックイン。和洋室である116号室のキーを渡される。

リゾートウェディングもできるというこのホテルは飯綱高原スキー場の目の前にあり、広大な敷地の中にはテニスコートやバーベキュー場もあり、カートを借りて周遊することもできる。ガラス張りのロビーからは好みのフレーバーティーを飲みながら読書や長野市内の景色を楽しむことができる。朝は遥か志賀高原の山から昇る朝陽を客室からも望むことができるらしい。

夕食は地元産の野菜をメインにしたビュッフェ。正直、名の知れたシティーホテルのそれよりは種類に欠けるが、それでも全種類を網羅することはできなかった。意外にもボリュームがあり、ドレッシングが美味しいので生野菜に手が伸びるのはいい傾向。ソフトドリンクはもちろん、生ビールや各種ワインも飲み放題で満足だった。

食事の後は卓球台を借りて遊んだ。かれこれ10年ほど前に、スリッパを飛ばしながら温泉宿で卓球に興じるビールのCMがあったのを思い出した。けっこう汗をかく遊びだ。

部屋に戻り入浴する。残念ながら大浴場は温泉化と改装工事中ということで使用できなかった。これは予めわかっていたことなので納得済。そのかわりトイレと分離された部屋の浴室は、大きめのバスタブと広い洗い場で、明るく清潔感があり家族で入ることもできそうだった。

和洋室ということで、2台のベッドには奥さん+次女、長女が寝ることになり、ワタシは5畳間に布団を敷いて寝ることになった。この部屋には敢えてテレビがなく、フロントで借りられるヒーリングのCDを備え付けのプレーヤーで聞くことができる。ターニングポイントというCDをBGMに就寝した。

先ほどまでの濃霧と雨は何処へやら、長野市内の夜景がわずかに見える夜であった。



2日目(2012.5.4)

昨夜、フロントで尋ねた日の出の時間に起きてみた。晴天なら志賀高原の焼額山から昇る朝陽が見えるという。4時40分、窓の外は明るくなりつつあるものの小雨模様。残念ながら日の出は拝めず二度寝となる。

次に目覚めたのは6時半。窓を開けると高原らしい冷たい空気が入ってくる。ゆっくり身支度を整え、7時半に朝食会場へ。昨夜と同じくビュッフェで、お決まりの米飯食派かパン食派かがバレてしまうスタイル。我が家はパン食派であるが、クロワッサンも生ジュースもコーヒーも美味しく満足。生野菜もたっぷり食べた。

荷物整理と身支度を整え、9時すぎにチェックアウト。雨が止んだ隙にカートを借りてホテルの敷地を周遊。あちこちにフキノトウが生え、サクラも満開。湿原にはミズバショウも咲いている。ホテルをバックに記念写真を撮っていると急に雨が降りだし、慌ててカートに飛び乗り返却に向かう。

9時半、ホテルアルカディアを後にする。所々に設備の老朽化が垣間見えなくもないが、食事も接客も清潔度もほぼ満足だった。次回はぜひ好天時に訪れたいと思う。

昨日走ってきたバードラインを戸隠に向けて登っていく。雨と濃霧に見舞われ、フォグランプを点灯する。そば博物館に立ち寄るがあまり見るものもなく早々に退散。戸隠神社の宝光社や中社も数年前に訪れたのと悪天候のためパス。

しかし、ここまで来て絶対に外せないのは戸隠そば。いつもは中社周辺の有名店で食すことが多いのだが、今回は戸隠スキー場近くにある「極楽坊」に寄ることにした。昨夜宿泊したホテルのイチオシとのことで、10時半の開店前から数組のお客さんが並んでいた。運よく開店同時に入ることができ、ざるそば5ぼっち盛りを堪能。わさびではなく辛味ネギと大根おろしで食べるところが新鮮。美味しくいただいた。

やや激しく降っていた雨も上がり、薄日が差してきた。ちょうどいい、すぐ近くの戸隠森林植物園を散策することにする。まだ雪の残る園内にはミズバショウの群落がある。ブナやカラマツの林の湿地帯には遊歩道が掛けられ、池の畔を野鳥の声を聞きながら歩く。トレッキングシューズを履いたハイカーや、双眼鏡でバードウォッチングを楽しむ人も多い。長女も次女も、およそ1.5Kmを1時間ほどかけてしっかり歩いた。どちらかというと、雪の塊で遊びたい様子だったが…。

車に戻り戸隠を後にする。独身時代に訪れた、2Kmもの杉並木を歩いて参拝する戸隠神社奥社にも行きたかったが、次女の足ではまだムリ。次回のお楽しみということにする。

戸隠キャンプ場を横目に山を下り、道の駅 しなのふるさと天望館へ。長女のコレクションである「道の駅きっぷ」の取り扱いがなく残念。高原ソフトクリームを食べ、タラの芽、ワラビ、コシアブラなどの山菜を買う。

信濃町I.Cから上信越道にのって長野方面に南下する。飯山の菜の花公園を目指していたが、どうも局地的に雨が降っているらしく断念。そのまま南下を続けると、上信越道に沿って流れる千曲川の堤防に永遠と続く八重桜並木に遭遇。満開の八重桜の下にはタンポポの群生や菜の花が咲き、とても美しい。風にのって桜吹雪になっていたりする。

間もなく小布施P.Aに到着、遅い昼食とする。ワタシは信州豚のソースカツ丼を食べたのだか、手作り揚げたてでとても肉厚でジューシー。値段もちょっと高めだが満足だった。

そのまま小布施スマートI.Cで出て、小布施の街を散策することにする。市街地までの道程は、栗畑より満開のリンゴ畑が果てしなく広がっている。

小布施というと「栗菓子」しか思いつかないのだが、実は収穫量は多くないらしい。しかし酸性の土壌と地形が大粒で品のある味の栗が実るそうだ。

葛飾北斎が晩年にこの地で描いた作品が展示されている「北斎館」のまわりは土産物店が軒を連ねている。栗菓子を扱った老舗も多々あり、栗の小径や蔵の並ぶ街並みをゆっくり見て回ろうとした矢先に激しい雨が…。ついさっきまで晴れていたので雨具がなく、土産物店内でしばらく雨宿りを余儀なくされる。

1時間ほどしてやっと雨具なしで移動できるようになる。先ほどまで賑わっていた通りは観光客もなく閑散としてしまった。時刻も17時を過ぎてしまい、薄暗く、肌寒くなってきた。

それでもせっかくなのでお土産だけでもと、小布施堂や桜井甘精堂で栗羊羮や栗かのこを買い、「栗の木テラス」というカフェでモンブラン、「茶蔵」で くりあげまん を食べる。帰りに道の駅 オアシス小布施 に立ち寄り、お土産と道の駅きっぷを買い、19時過ぎ、小布施スマートI.Cから上信越道に入り、名古屋に向けて帰路に就く。

更埴J.C.Tから長野道に入るとグッと高度が増していき、そのほぼ頂点にあるのが姨捨S.A。ここから眺める善光寺平の夜景は絶景。長野もこんなに灯りがあるんだ、と驚くばかりの数の光が揺れる。あちこちで撮影している人がおり、我が家も旅の締めに夜景をバックに記念撮影する。

姨捨を出発すると娘たちは眠りに入る。梓川S.Aで15Lだけ給油をし、あとはひたすら名古屋に向けて走り続ける。岡谷J.C.Tから中央道に入ると奥さんも寝てしまう。クルーズコントロールを100Km/h+αにセットし、高橋真梨子やJAYWALKのCDを音量控えめに聴きながらノンストップで名古屋に到着。最寄りの名二環 鳴海I.Cを出て自宅に帰着したのは22時40分。小布施からほぼ3時間半である。

2日間の総走行距離はちょうど700Km、平均燃費は10.8Km/Lであった。



久しぶりの北信濃路旅行は、残念ながら天気には恵まれませんでした。しかし、雪の残る山々や桜、リンゴ、モモのなどの花とミズバショウも見れたし、美味しいものもいっぱい食べ、ホスピタリティの高いホテルに泊まることができ、満足のいく旅でした。

この旅行が、いつまでも娘たちの記憶に残り続けることを願っています。


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